どの税理士でも同じ!?税理士が教える税理士事務所の選び方7つのポイント

税理士選びの画像

いざ税理士の力を借りようとする際に、迷ってしまうのが税理士事務所の選び方ですよね。

インターネットで検索してみると、沢山の事務所が検索上に出てきます。

また、税理士変更を考えているといった先人達の声も聞こえてくると、余計に税理士事務所選びで失敗したくないと感じるはずです。

税理士と顧問契約を結べば、基本的には数年から数十年といった長期期間でのお付き合いになる事もあります。

そうした意味でも、顧問契約を結ぶ場合は慎重になりましょう。

ここでは税理士事務所を探す際に、着目したい7つのポイントを紹介します。

自分にとって有用なパートナーとなる税理士を見つける際に、ぜひ参考にしてみてください。

1:レスポンスの速さ

経営者が税金に対しての問題を抱えている際に、とても大切なのがレスポンスの速さです。

質問をしている方とすれば、一分一秒でも早い回答を求めていますが、その解答が何日も経ってから帰ってくると、そのまま税理士事務所への不信につながります。

大したことの無い質問ならともかく、税務調査など緊急の事態が起こった際には、きちんと緊急に対応してほしいものです。

またこうしたレスポンスのスピードは、サービス全体に通じていることがあります。

顧問契約を結ぶまでも、面談の約束や見積書の作成スピードなど、レスポンススピードを計れる場面はいくつもあります。

もちろん、早ければ良いというものではなく、難しい問題についてはきちんと調べてから回答をしてくれるかも重要ですね。

2:決算対応への意識が高い

良い税理士であれば、決算の数か月前から当期の税額などを概算してくれるはずです。

当然、その概算に沿って決算対応も考えてくれるでしょう。

また、決算書はいわゆる会社の成績表。

間違いのない内容を税務署に提出する事はもちろん、金融機関による融資の際にも、決算書が重要になってきます。

優秀な税理士は、同じ決算書作成においても、より融資に強い決算書構成を心掛けてくれます。

もちろん、経営者の意見や要望も取り入れ、最良の形で決算を終えてくれるでしょう。

3:銀行融資に強い

多くの企業では、銀行から融資を受けて事業拡大への布石としていきます。

また、経営も山あり谷ありですから、時には資金繰りの為にお金を借りねばならない局面も出てくるでしょう。

優秀な税理士事務所、そして税理士は、資金調達の為の手法を心得ており、さらにできるだけ低い金利の融資を受けるようにアドバイスをしてくれます。

現在借り入れている銀行があれば、そこから借り換えなども提案してくれるでしょう。

そもそも「融資が必要か?不必要か?」「メリットとデメリットは?」といった質問にも適切に回答してくれます。

同じ税理士事務所を名乗っていても、全ての事務所が銀行融資に強いとは限りません。

金融機関への知識と経験が深い税理士事務所は、企業にとってはとても重宝する存在です。

4:節税対策もしてくれる

同じ税理士でも、「節税」への考え方はまるで違う場合があります。

本来税理士というのは「節税」を考えるものではなく、あくまで納税の為の適切なサポートが役目とされています。

そのため、税理士によっては節税など考えず、しっかりと納税しましょうという考え方を持っている人もいます。

確かに闇雲に節税対策をしても、逆に無駄遣いをしてしまって会社にお金が残らないというケースも考えられます。

しかし、適切な節税対策は確実に会社にとって有益な効果をもたらします。

こうした顧客サービスに積極的な税理士も多く存在します。

重要なのは、会社の状況を把握し、長期に渡った税金対応を考えてくれる税理士の存在です。

例えば良い税理士であれば決算予想も迅速に行い、黒字が見込まれる際には、資金を効率的に残す節税手段を合法的に考えてくれるでしょう。

経営者としては、常に可能な節税対策を把握したうえで、メリット・デメリットを確認してから実施を検討したいところです。

能動的に節税対策をしてくれる税理士を探しましょう。

5:経営のアドバイスもしてくれる

会社のお金の事を相談するパートナーである税理士は、時に経営者から経営についての相談を持ち掛けられることもあります。

ただし、どんな税理士でもこうした経営相談ができるわけではありません。

経営に対する相談というのは、本来の税理士の業務としては考えていない事務所も多いものです。

しかしながら税理士事務所は、会社の財務体質の強化や、できるだけキャッシュを多く残すための方策、在庫の管理など、税務・会計の面から経営について、相談に乗れる内容は少なくありません。

銀行との付き合い方なども、経営のアドバイスに繋がってきます。

記帳や決算処理だけでなく、会社経営の根本から相談に乗ってくれる税理士を探しましょう。

6:サービスへの価格が明確

Webサイトなどで、税理士事務所のHPを見る際は、価格がしっかり掲示されているかをチェックしてみてください。

税理士事務所によっては、あえて価格を掲示せず、作業量などの内容がほとんど同じなのに、会社によって報酬料金が異なるといったケースも存在します。

サービス項目や、その作業量に応じて細かく料金設定がされていれば、実際に契約する際にも安心できます。

年間にかかる価格や、月にかかる価格が明確化されているかどうかは、良い税理士事務所の条件と言えるでしょう。

税理士の料金については、かつて税理士会によって決められた報酬規程というものがありました。

しかし現在はサービス料金が自由化となり、面談回数や業務量、売上高などによって料金が変わる事が多いのです。

単に安いからという理由でなく、価格に見合ったサービスが受けられるかどうかで判断しましょう。

現在、すでに税理士事務所と契約している場合は、その価格が適正なものかどうか、再度検討してみてください。

7:自分から提案をしてくれる

提案を能動的に行ってくれる税理士というのは、とても有難い存在です。

経営者にとってみれば、税金の世界には知らない事がたくさんあります。

だからこそプロフェッショナルである税理士に顧問をお願いしているつもりなのですが、結局自分から質問をしなければ、何の回答も得られないという事がありがちです。

実際、「提案をしてくれない」ということで、顧問税理士を変更したという経営者も多いものです。

税理士の知恵を借りて、経営者が助かる事項は多岐にわたります。

節税対策や税務署対応、銀行対応はもちろん、役員報酬の改定や未払い金の計上、決算賞与の取り扱いなどに親身にアドバイスしてくれる税理士と顧問契約したいものですね。

大切なのは、経営者の立場になってアドバイスをしてくれるかどうかです。

そうした税理士は向上心も高く、常に新しい情報をもたらしてくれるでしょう。

まとめ

以上、税理士事務所を選ぶ際の、7つのポイントを挙げさせていただきました。

良き税理士事務所を見つけることができれば、経営の質も各段に向上するはずです。

もちろん、経営者も税理士も人間である以上、相性というものも大切になってきます。

税理士の質や相性を探るためには、契約に至る過程でキチンと膝を突き合わせて話をするのを怠ってはいけません。

良い税理士事務所との付き合いは、今後の会社の命運を左右します。

料金が安いことや知り合いから紹介されたからという安易な理由では決めないようにしましょう。