起業家が知っておくべき「制度融資」のすべて【保存版】

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起業を目指す皆さん、資金の獲得について悩んでいませんか?

実は、担保も連帯保証人も不要な融資の方法があるって、ご存知でしょうか。

それは各都道府県や市区町村などの地方自治体が行う公的融資、「制度融資」と呼ばれるものです。

聞いたことがある方も多いと思いますが、実はこの制度融資、各自治体によっても種類が様々で、ちゃんと理解して使いこなせている方って意外と少ないんです。

今回はそんな「制度融資」について語り尽くします。

制度融資の目的とは?

内容や条件は各自治体により異なりますが、どの制度融資の場合も「地域の活性化」のために、積極的に融資を行うことを目的としています。

そのため、起業家向けの創業融資も準備されていることがほとんどです

1 メリット

・超がつくほど低金利(中には1%を切るものも!)
・連帯保証人が不要
・担保が不要
・創業時でも信用保証協会の保証がつくため、融資を受けやすい

※制度融資によって条件は異なります。詳細は自治体へ問合せてみてください。

商工会議所で相談してみると申し込みの方法などを教えてくれることもありますが、各自治体のホームページを確認することがおすすめです。

ちなみに当事務所のある埼玉県川越市の制度融資は、以下のページで簡単に確認することもできます。

http://www.city.kawagoe.saitama.jp/jigyoshamuke/chushokigyonushi/yushinogoannai.html

 

2 利用条件

●埼玉県の「起業家育成資金」の場合の利用条件
各制度融資ごとに、条件があります。例えば以下のとおりです。
・限度額:1,500万円(設備資金・運転資金とも)
・利率:年0.9%以内(5年超の返済期間の場合)
・担保:不要
・保証人:代表者のみ
・信用保証:必要

プロパー融資では考えられないほどの好条件だということがお分かりいただけたでしょうか。

しかし、誰もが借りられるわけではありません。利用には一定の制限が設けられています。

3 利用制限

都道府県や市区町村といった自治体ごとに違いますが、一般的に以下のような利用制限が課されています。

・税金の滞納がない
・事業に必要な許認可を取得している
・対象業種の事業を営んでいる
・対象の地区で事業を営んでいる
・反社会的勢力等でない

4 利用対象者

さらに詳しく、埼玉県の「起業家育成資金」の場合を見ておきましょう。

・開業前の場合

事業を営んでいない個人で、1ヶ月以内に開業する具体的な計画がある。

・会社設立・開業後

開業後又は会社設立後5年未満である。

申し込みの前には以下のポイントを確認しておきましょう

・必要書類
・融資限度額
・利率と返済期間(毎月の返済額)
・融資実行までの期間
・融資対象者の条件

埼玉県の「起業家育成資金」の場合、詳細は以下で確認できます。

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必要書類

これも自治体によって違いますが、ここでは埼玉県の「起業家育成資金」を例にとって確認してみましょう。

・埼玉県制度融資申込書
・創業・再挑戦計画書
など

ちなみに、『埼玉県制度融資申込書』の見本は以下の通りです。

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※こららの書類は、慣れていないとなかなかとっつきにくいものです。

必要な場合は当事務所でサポートいたしますので、お気軽にご相談ください。

流れ

1 自治体へ申し込み

自治体が窓口になっている場合、その自治体で制度融資の申込みをしましょう。

「商工振興課」と言った名称の、中小企業の融資などを担当する部署があるはずなので、そこに相談に行きます。

ちなみに埼玉県では、県の制度融資を申請する場合は「商工会・商工会議所」へ申し込みます。

そして各市町村の制度融資を申請する場合は「市町村役所」へ申し込みに行きます。

2 自治体での審査

申し込みが済むと、各自治体の担当者や提携している中小企業診断士との面接に進みます。

ここでその自治体の制度融資の条件をクリアしているかどうか、審査を受けることになります。

そしてこの自治体の審査に通れば、晴れて『紹介書』(斡旋書などとも)をもらえます。

3 金融機関へ申し込み

紹介書を持って、制度融資を取り扱っている金融機関へ行きましょう。

気をつけたいのは、ここで制度融資を取り扱っていない金融機関へ行っても申し込みを受けてくれないということ。

融資を申請したい金融機関が、当自治体の制度融資を取り扱っているか事前に調べてから行くようにします。

4 金融機関と信用保証協会での審査

もちろんこの先には、金融機関と、自治体の信用保証協会からも審査を受けます。

そのため、紹介書をもらっても必ず融資が獲得できるわけではないことを理解しておきましょう。

今回のまとめ

いかがだったでしょうか?

これほど起業家に優しい、いいことづくめの制度融資。利用しない手はありませんよね。

もし、「起業したいけど自己資金が少ないから」という理由で躊躇している方がいたら、まずは自治体へ相談に行ってみることをおすすめします。

資金は案外、スムーズに確保できるかもしれません。

無理に起業を促すわけではありませんが、このような制度はあなたのような方へ挑戦の機会を与えるためにあるのです。

もう少し深く知りたい方は、以下のホームページなどをぜひ参考にして、ご自分でもさらに勉強してみてください。

当事務所への相談も大歓迎です。
※出典:
・埼玉県信用保証協会ホームページ
http://www.cgc-saitama.or.jp/main/guide/nagare.html

・埼玉県 > 中小企業向け制度融資 > 各資金のご案内
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0805/seidoyushi/07j-leaflet.html