現役税理士が、税理士に初めて顧問を依頼するベストタイミングを教えます

現役税理士が、税理士に初めて顧問を依頼するベストタイミングを教えます

税理士は税務のコンサルタント。

あなたが会社や事業を運営している、もしくは運営しようとしているのであれば、毎年の税務作業からは逃れられません。

しかしまだ会社が小さかったり、創業したてだったりする時には、会社の資金も心細いものです。

そのため、税理士に顧問を依頼するのに二の足を踏んでしまっている方も多い事でしょう。

しかし、なんといっても税理士はお金のプロです。

事業は生き物。その進行過程に応じて、必ずお金の事で知識が必要な場面がやってきます。

そんな時、税理士の力を借りることは、借りないでいるよりもずっとお得なことなのです。

逆に言えば、多くの経営者が税理士を活用しないことで時間的にもコスト的にも損をしているケースが少なくありません。

この記事では、税理士に初めて顧問依頼をするのに適切なタイミングをご教示します。

現役税理士が、税理士に初めて顧問を依頼するベストタイミングを教えます

1:右も左もわからない!事業開始時

もしもあなたが現在起業しようと準備をしているのであれば、事業開始前こそが税理士に依頼をするのに最高のタイミングと言えるでしょう。

事業が開始される前に、果たしてどのようなことをするべきなのか、しっかりとアドバイスが貰えるからです。

税理士のアドバイスがあるか無いかで、準備のしやすさが違ってきます。

税理士は事業開始時よりさかのぼって、どのようなスケジュールで進めた良いかを提案してくれます。

特に起業家にとってスタートダッシュ時は、ビジネスそのものの準備に時間を奪われる時期。

会社設立に詳しい税理士がいることで、細かい手続きなども遅滞なく進められるでしょう。

開業するまでの開業準備費は、「繰延資産」と言います。

この費用は開業後5年までは好きな時に必要経費とすることができるので、数年後、所得が増加してからの税金対策として使えば節税効果が狙えたりします。

こうした制度は、知っていなければ有効活用できません。

また、今後は毎月出てくる取引仕訳を記帳していかなければなりません。

自分で行うにしろ、税理士に任せるにせよ、どういった形で記帳していくかがわかっていれば、安心してビジネスに専念できます。

付け焼刃で税金申告をしていて、数年後に税務署から調査を受けて、追加の税金を支払わなければならなくなったという事態は避けたいものですね。

できるだけ早い段階から税理士との関係を築いておくべきでしょう。

日ごろから経理処理を正確にしておけば、税務署からのチェックを受けても、恐れる必要はありません。

税務署の実地調査においても、顧問税理士が立ち会ってくれるのも心強いですね。

ちなみに、決算期が近くなってから税理士に相談をする方もおられますが、この頼み方はタイミングとしてはあまりよろしくありません。

その段階までの日々の記帳や、領収書の補完などを経営者がしっかりしていれば良いですが、もしも杜撰な方法を採っていたとしたら、直前では対策の取りようがありません。

証明できる内容をまとめて、決算処理をせざるを得ないでしょう。

2:売上高が1,000万円を超えた時は要注意

個人事業主や法人が、年間の課税売上高1,000万円を超えると消費税の「課税事業者」となります。

売り上げが上がるのはもちろん喜ばしいことなのですが、こうなると、経理業務が複雑化して、経営者自らが行うのがより大変になります。

仕訳の仕方を間違っていると、後々、計算が狂うことになってしまいますね。

また関連法などの知識も必要になってきているので、税理士に委任した方が良いでしょう。

さらに新規設立法人が資本金1,000万円未満であれば、第2事業年度までは消費税の「免税事業者」になっています。

(ただし、2期目は1期目の最初の6か月の売上高および給与の支払い金額が1,000万円を超えるときは、2期目から「課税事業者」になります)。

ただし設立当初に多額の設備投資を実施する際は、あえて第1事業年度より消費税の「課税事業者」になった方が良いケースもあります。

取引先への支払いにおける消費税額が大きくなるので、消費税の還付が受けられるため「免税」か「課税」どちらが得かを計算しなければなりません。

海外における売上高が多かったり、設立当初に経費額の方が先行したりする場合でも当てはまったりしますので、頼み方としてはこうした判断を税理士にお願いするのが良いでしょう。

3:銀行融資の際も税理士のアドバイスを

経営資源を確保する為には、適切な銀行融資を調達する必要があります。

事業を開始する際、そして継続している為にもこの銀行融資は重要な要素になってきます。

この際にも、税理士の助けを借りることができます。

税理士であれば、すでに銀行の担当者とも顔見知りである事も多いですし、知り合いの税理士からの紹介ということであれば話がスムーズに行くことが多いのです。

また決算期になれば、現在の銀行借入金の適正具合を税理士にチェックしてもらう事もできます。

会社の経営状態が良好になれば、借り換えをすることでより金利を押さえられることもあります。

より低い利率で銀行融資を調達し、新しい経営資源に投資をしてくことが大切ですね。

様々な金融機関における融資のケースを把握している税理士であれば、あなたの法人にとって、どこが適切な額と利率を適用してくれるかを判断してくれるでしょう。

また業績が悪化した際や、より事業を拡張したい場合においては、税理士が今後の会社経営計画(引いては借入の返済計画)をプレゼンすることで、金融機関から融資を受けることに役立ちます。

さらにしっかりお願いすれば、金融機関側を納得させられる資料作成も行ってくれるでしょう。

経営者一人では、こうした場面においての交渉力が弱まってしまいます。

是非、強い味方となる税理士を見つけておきましょう。

4:売上が上がった時こそ節税対策を

節税対策を相談できるのは、経営者にとって大きなメリットでしょう。

頑張ってビジネスを拡大し、大きな利益を上げるようになってくると、なんとか税金の支払い額を減らしたいと考えるのは誰しも同じです。

節税対策は会社の状況によって変化するものなので、適切なタイミングでアドバイスを貰える税理士顧問は、とても重宝する存在です。

間違った節税対策を取ってしまっている時も、的確に指摘してくれます。

また、現在は赤字なので節税対策など考えたことも無い、という方もおられるでしょうが、たとえば将来有効な税務処理を選択することで、数年後黒字化した際に、税金支払い額を大幅に減らすことにも繋がります。

節税対策については、税務署から説明を求められることもありますが、税理士が担当していれば、しっかりと対応してくれます。

さらにリスクのある節税対策についても予め解説してくれます。

もちろん、税理士も個人個人で考え方は様々。

節税対策に消極的な人もいるので、自分と志向性のあった税理士を顧問につけたいですね。

まとめ

大きな企業であれば、経理や財務の専門家を雇用する事もできますが、規模が小さな企業の場合では、そうした人件費をかけることは難しいでしょう。

そうした場合には、税理士を積極的に活用すると、税務関係の処理を不安なく進められますし、最終的にはコストダウンに繋げることができるんです。

信頼のおける税理士は、経営者にとって欠かすことのできないパートナーになってくれます。

そのため、単に顧問料が安いからという理由や、知り合いから紹介されたからという事で、安易に顧問税理士を決定する事はやめた方が良いですね。

経営者が望むサービスを提供してくれるかどうかを見極め、それに対する適正対価として顧問料を支払いましょう。

依頼のタイミング、自分の会社にとって必要な頼み方で、税理士に相談することによって、よりよい業績が期待できますよ。


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